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整形外科コラム
膝の痛みや違和感、受診のタイミングは?
歳を重ねると、「膝が痛くて階段の上り下りがつらい」「正座ができなくなった」「歩くときに膝がギシギシする」といった膝の痛みや違和感を感じることが増えます。 特に、「少し痛いけれど、まだ我慢できるから大丈夫」と放置してしまうと、症状が悪化し、歩行困難につながることもあります。では、どのような症状があれば整形外科を受診すべきな のでしょうか?
整形外科を受診すべきサイン
- 膝が急に痛くなった、または腫れている
転倒やケガの後に強い痛みや腫れがある場合、骨折や靭帯の損傷が疑われます。 すぐに整形外科を受診しましょう。
- 膝の曲げ伸ばしがしづらい、または引っかかる感じがある
半月板損傷や関節内の異常がある可能性があります。膝を無理に動かさず、専門医の診察を受けましょう。
- 膝に力が入らず、ガクッと崩れることがある
膝が不安定になるのは、靭帯や筋肉の問題が関係していることがあります。転倒のリスクが高まるため、早めの対策が必要です。
- 安静時や夜間でも痛みが続く
変形性膝関節症や関節リウマチなどの慢性疾患の可能性があります。痛みが長く続く場合は放置せず、検査を受けましょう。
- 膝の形が変わってきた、O 脚やX 脚になってきた
加齢による膝関節の変形が進行しているかもしれません。痛みがなくても、膝の違和感があるなら、一度専門医に相談しましょう。
整形外科での検査と診断
- X 線(レントゲン):関節の隙間が狭くなっていないか、骨の変形がないかを確認します。
- 血液検査:関節リウマチや痛風などの疾患を調べます。
- MRI※:半月板や靭帯の損傷が疑われる場合に詳しく調べます。
※当院では、MRI 検査を行う場合は、検査のみ他施設へ紹介になります
膝の痛みの治療方法
膝の痛みの治療には、保存療法(手術をしない方法)と手術療法があります。 まずは、薬の服用や注射によって炎症や痛みを抑えたり、関節の動きをスムーズにしたりします。また、運動療法やサポーターの使用などによって痛みを和らげることもあります。 それでも改善しない場合には、関節の手術が検討されます。
受診のタイミング
- 強い痛みや腫れがある場合 → できるだけ早く受診(当日~数日以内)
- 軽い痛みや違和感が2週間以上続く場合 → 早めに診察を受ける
- 膝が不安定になり、歩行に影響が出ている場合 → 転倒防止のため早めに相談
膝の痛みは、早期の対応が大切です。我慢せず、少しでも気になる症状があれば、整形外科を受診しましょう。